8月18日の朝日新聞に掲載された言葉がすごく印象に残りました。
「よのなかは <こども>と<もと こども>で できている」(富安陽子)
これは、哲学書の言葉ではなく、童話作家の絵本からの言葉です。大人は誰でも<もと こども>であることはある意味当たり前のことかもしれません。しかし、年齢が上がるにつれて社会規範にしばられていくことは明らかで、他人の迷惑にならないようにとか、相手を傷つけないようにとか何かしら気を使って我々は生活しています。こどもは思った通りの事を口にし、やりたい通りの行動を起こしますが、こどもだからと許されてしまうところがあります。社会規範を身に付けて行くことは集団での社会生活を営む上で必要不可欠であり、それによってある程度の幸福度が得られるような場合もあります。こどもにも年齢に応じた社会規範を身に着けさせる必要があり、それを世間ではしつけと言います。でもこの言葉のように我々大人は、<もと こども>であり、こどもが持っているような旺盛な好奇心やあふれ出る感情、少しの違いも敏感に感じ取る繊細さなど時には思い返してみることも必要ではないでしょうか。親になるとこどもから教えられることがたくさんあります。いくら年をとってもこどもの心を持ち続けていくことは人生が豊かになる一つの方策かもしれません。